提案と確定を分ける
請求データから勘定科目の候補を出す、需要予測を作る、通常と違う入金を検出するなど、AIを業務の補助に使う方法があります。候補が出たことと会計上の判断が確定したことは別です。入力の欠落や、過去の誤った処理を学習した結果にも注意が必要です。
ライトの返品55,000円をAIが『広告宣伝費』と提案しても、元の販売明細・返品理由・金額を確認すれば修正が必要と判断できます。入力資料、候補、採用した処理、確認者を対応付けます。影響の大きい例外は人が確認します。
顧客情報をそのまま貼り付けない
個人情報保護委員会は、個人情報を含む入力では利用目的の範囲、個人データでは提供事業者が当該データを機械学習に利用しないこと等の確認が必要としています。契約や社内規程を確認し、承認された環境と必要な範囲の情報を使います。教材の演習には架空のデータを使います。
AIに指示を出せることだけで、顧客データの持出し権限があることにはなりません。機密情報、個人情報、取引先の情報を分類し、不要な情報を除きます。外部ツールや連携先がデータをどう扱うかも確認します。
予測を実績と比較する
需要予測では、評価する期間を学習期間と分け、単純な前年同月や移動平均等とも比べます。欠品で売れなかった数量を需要ゼロとみなさないこと、販売施策や季節要因の変化を見ることも必要です。予測値を顧客の確定発注と同じ扱いにせず、誤差が在庫・納期・資金へ及ぼす影響を検討します。