減価償却は、設備等の取得原価のうち償却する額を、その資産を利用する期間へ規則的に配分する会計処理です。毎年の市場価格の下落を測る処理ではありません。土地や供用前の建設仮勘定は通常、減価償却しませんが、減損等が生じないという意味ではありません。
定額法は、原則として(取得原価-残存価額)÷耐用年数で各期へ配分します。取得原価500万円、残存価額0円、耐用年数5年で1年間使用する例なら、年額100万円です。借方:減価償却費100万円/貸方:減価償却累計額100万円とする間接法では、取得原価と累計額を区別して管理します。
定率法では、原則として未償却の帳簿価額へ一定の率を掛けて計算し、後期の償却額が小さくなります。採用する会計方針・取得時期や税務制度によって計算規則が異なるため、率だけを覚えて一律に使いません。使用状態や見積耐用年数の見直しも必要です。
税務の償却限度額と会計の費用は別に計算します。法人税では2007年以後取得資産の償却可能限度・残存簿価や、2012年の定率法等の改正があります。2016年4月以後取得の建物附属設備・構築物は税務上、定額法のみです。旧取得資産まで同じ条件に変わるわけではありません。
会計と税務の差が将来解消する一時差異であっても、繰延税金資産は無条件には計上できません。将来の課税所得等により税負担を軽減できる回収可能性を検討します。税法の耐用年数を、そのまま会計上の使用期間の唯一の根拠とはしません。