製造業では,製品の原価は簡単には分かりません。1つの製品を作るにも複数の原材料,人件費,様々な経費を使います。共通の原材料や設備を使って,複数の製品を生産することもあります。そこで,製品の原価を求めるには,かかった費用をいったん集計して配分する原価計算が必要になります。
製造原価は材料費,労務費,経費に分けて計算します。材料費は製品の原材料にかかった費用のことで,主要な原材料費以外に包装費などを含みます。労務費は製品を製造するために働いた従業員の人件費で,給与・賞与・諸手当から福利厚生費までを含みます。経費はそれ以外の費用で,電力料・水道料のほかに製造設備や工場の減価償却費などがあります。
これら材料費,労務費,経費はさらに直接費と間接費に分かれます。直接費は製品と直接的に対応付けできる費用,間接費は製品と直接の対応付けが難しい費用のことです。
完成した製品の原価と、当期に販売した分の売上原価は区別します。未完成分は仕掛品、完成して未販売の分は製品在庫に残ります。サービス業や受託開発でも、案件・サービスを原価対象にし、作業記録や共通費の配分を使うことがあります。