在庫の数量と金額は別の管理です。財務会計では期末棚卸資産と売上原価等を算定し、販売管理では粗利や価格判断に使う原価情報が必要になります。同じ品目でも仕入単価が異なる場合、どの取得原価を払出しと残った在庫へ配分するかを決めます。
日本基準では、購入代価または製造原価に引取費用等の付随費用を加えた取得原価を基礎に、個別法、先入先出法、平均原価法(総平均・移動平均)、売価還元法等を用います。事業や棚卸資産の種類・性質等を考慮して区分ごとに選び、継続適用します。利益に合わせて自由に方法を切り替えるものではありません。
通常の販売目的の棚卸資産は、期末の正味売却価額が取得原価より下がっている場合、その正味売却価額まで帳簿価額を切り下げます。正味売却価額は、見込売価から追加製造原価や販売直接経費等を差し引いた額です。数量が正しくても、滞留、劣化、販売価格の下落による評価減が必要な場合があります。
最終仕入原価法の税務上の扱いと、日本基準での条件付きの容認は分けて確認します。後入先出法は日本基準の選択肢から削除されています。また、会計上の原価配分の仮定と、倉庫で実際にどの品を先に出すかという作業ルールは別です。各方法の計算例では、期首在庫、数量、費用の範囲、丸め方を明示します。