既存の部門ROAより低い収益率でも、会社にとって価値を生む投資はあり得ます。部門の収益率だけで評価すると、会社が望む投資を部門が避ける誘因が生じることがあります。
例えば部門ROA25%、追加投資100億円からの年間利益20億円なら、単純な投資利益率は20%です。同じ利益・資産の基準で合算すれば部門のROAは低下しますが、それだけで投資を却下すべきとは決まりません。
投資判断では将来の増分キャッシュフロー、期間、税、運転資金、残存価値、リスクに応じた割引率を使うNPV等を検討します。単年の利益率が高くても、将来の現金やリスクを含めると評価が変わる場合があります。
資本に対する必要収益を金額で控除する残余利益やEVAは、評価の誘因を改善する選択肢です。ただし初期費用が大きい成長投資を単年度の指標だけで評価する問題は残るので、複数期間の計画と非財務指標を組み合わせます。